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弥次喜多道中から帰ってきました

弥次喜多道中記-その1

目指すは奈良。
京都のついでに回ろうとして幾度となく挫折。
奈良は奈良だけで日程を組まなきゃあかんっと過去から学び、今回は奈良一本に絞る。
東大寺をはじめ、奈良公園近郊の寺院は何度か行っているので、
今回はそっち方面は時間があったら回るという、ある意味とても地味~な旅である。

まずはその第1弾。

【1日目】
お昼ごはんにぜひとも食べたいものがあった。
そのメニューはランチしかやっていない。
昼の営業は14時までという店のワガママに合わせて、新幹線の出発時間を逆算。
早っ。
でも、食いもののためならがんばるわっ、私。
誘惑多き京都でもわき目も振らず、やって来ました奈良の街。

ところが、その店が入っているホテルがない……駅から程近いはずなのに。
14時のタイムリミットまで1時間あまり。
焦って見渡す先に目に付いた交番で尋ねたところ、
ホテルの名前が変わっているという……私が目指す店は…あるのか?

ようやくたどり着いた店の名も変わっていたけど、名前は忘れた。
目当てのメニューさえ無事ならなんだっていいんだ。
もちろん、即注文。

それがこの、大和イモの団子が入った熱々の「大和鍋」
鶏肉のスープと豆乳で仕立てた鍋で、濃厚でいてさっぱり。

弥次喜多道中から帰ってきました_d0010037_15475636.jpg
中に入っている団子は
すりおろした大和イモを
油で揚げたもの。
もっちりシャキシャキという
食感がたまらない。





ほかには大振りに切った大根、人参、豆腐、
しこしこの地鶏が入っている。
柿の葉寿司が2巻と香の物、デザートは葛ゼリー付き。
柿の葉寿司のご飯には刻んだ山椒の実が混ぜてあった。
美味でございまする~♪
(この時から大食らい珍道中は始まっていたのだ)


食後は薬師寺へ。
唯一創建当時より現存しているという東塔のフォルムが好きで、
奈良に行くと取りあえず訪れるところ。

弥次喜多道中から帰ってきました_d0010037_1548361.jpg

境内はムラサキシキブや
シロシキブが地味~に満開。
あんなにたくさんの、並木状態になった
ムラサキシキブたちを見たのは初めて。






ついでに「大宝蔵殿特別公開」をやっていたので入ってみた。
目玉は吉祥天画像――意外と小さい画でびっくり。
ガラガラだったのでのーんびりみていたらすごく時間を食ってしまって、
気がついたら4時半近くになっていて、慌てて平山征夫画伯による「大唐西域壁画」へ急ぐ。
これも秋の特別公開――特別という言葉に人は弱い。

そして……。
うっかりしていたけど、お寺って拝観時間が5時までなんだよね。
唐招提寺には行けませなんだ。
奈良の夜は早い……。

その夜は寒いし疲れ果てて、ホテルでの会席料理に変更。
デザートの作りたての葛きりが一番美味でした…って、どーよ。


【2日目】
初日から飛ばしすぎたのか、寝坊してしまった。
今日は、行けそうでなかなか行けなかった斑鳩。
法隆寺駅前のレンタサイクル(一日500円)を利用して、
法隆寺→中宮寺→法輪時→法起寺、という聖徳太子ゆかりの地をまわる。

法隆寺のエンタシスの柱(柱の中央部よりすこし下がふくれていて、
上部にかけて細くなるという形)に抱きつき、太子の温もりに浸る(笑)。
ああ、きっと太子のおみ足もこの大地を踏みしめられたに違いない…うっとり。
なぜ"うっとり"かって、そりゃあ私の煩悩ゆえでござんしょう。
なんたって、私の聖徳太子萌えの原点が
榊原史保美さんの『火群の森』や、山岸涼子さんのマンガにあるという、
分かる人には分かる、邪まな理由のため……お許し下せえ、太子様。
分からない人はさくっと流しましょう。


弥次喜多道中から帰ってきました_d0010037_1795219.jpg[おまけ]怪しい理由
雲ひとつない見事な晴天。
普通は喜ばしいだろうが、
ぬけるような青空は紫外線過敏症には大敵。
帽子を深くかぶり、その上からストールで頬を
カバーし、さらにサングラスという、
すっごく怪しげな風体のせいで、
行き交う人はちらりと見て目をそらす…カナシイ。
←これなんかストールを下げた分、マシな方。
外国から来ていたご夫婦なんて、
あからさまに避けていたもん(泣)。





宝物殿では百済観音のなよやかなお姿にじんわり感動。
煩悩多き私もこーいうのが少しは分かる程度には大人になったんだなあ。←自画自賛。

隣接する中宮寺は尼寺らしく優しい雰囲気。
法隆寺では修学旅行生に何組か遇ったけど、こちらは(たまたま)だーれもいなくてラッキー♪
微笑みの仏像と言われる菩薩半跏像と、ゆっくり向き合う。
ああ、邪まな煩悩が洗われていく……ような気がする(気分だけだけどな)。
寺2つで3時間……拝観料は高いけどモトは取ったな…。

平野とはいえ、山の方に向かえば緩やかな上り坂。
日頃の運動不足がたたって、じんわーりじんわーり足が重く。
同行者に迷惑をかけつつ、自転車をこぐこと20分くらい?

田んぼの向こうの山の麓にはずらーっと並んだ柿の木にたわわに実り、
空気には鄙びた田舎の匂いがする。
ここまで来ると、力つきてカフェで一服したくても店がない。
法輪寺(三井寺)から、さらに20分ほどかけて法起寺へ。
両寺ともひと気がなくてひっそりした佇まい。

そろそろ夕刻、レンタサイクルを返さねばなりません。
駅までの道すがら…あああーっ休みたいよおっ。
と、蕎麦屋発見♪
朝が遅かったので空腹を忘れていたけど、お昼、食べそこねていた。
お昼兼おやつで、ざる蕎麦を食べる。
食べるのめっちゃ早し……。←店員さんあきれる。

奈良に戻る電車の中でメタメタ疲れていることを自覚。
奈良の寺は広い。
鎌倉のつもりで回っちゃいかんのです。

ホテルに戻って一眠りして、いそいそと晩ご飯へ。
なぜかフランス料理フルコースになだれ込んでしまった。
BISTROT SQUARE[ビストロ・すくわ~る]という、
ちょっと奥まった所にある隠れ家のようなこじんまりとした店。
マスターは一家言がありそうな…年取ったらイケズなオヤジになりそうな…(笑)。
お値段のわりにはすっごくボリュームがあって美味しかった。

ワインで気持ちよくなったけど、食べ過ぎて胃がカチカチ。
道すがらチェックしておいたスタンドバーまでは無理だった。←まだ飲むつもりだった。

嗚呼、なにゆえ胃袋には限度があるのだろう(哀)。




【追記】ばってらの放浪季~第2巻さんのブログで法隆寺はじめ、
斑鳩のとても美しくて雰囲気のある画像が紹介されています。
私はデジカメがヘタなので人様のブログに他力本願(汗)。
by sumika_meimu | 2005-10-26 20:01 | おでかけ
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