死の姉妹

グリーンバーグ&ハムリー編/扶桑社ミステリー

女性吸血鬼の作品を集めたアンソロジー。
残忍かつ性的なメタファーとして扱われる吸血鬼であるが、女性吸血鬼ということで、
母性を感じさせる作品が多い。登場する彼女たちは、少女であったり妻であったり、
さらに母であったりと、吸血鬼であると同時に女性として描かれているのが
このアンソロジーの特色となっている。

吸血鬼の親子が、同じように夜型の暮らしを営む人間と共感していくコミカルな
「夜の仲間たち」(デボラ・ウィーラー)、家族の崩壊劇を描いた「ママ」、
アルコール中毒の女性のホームレスが物語る「真夜中の救済者」、
吸血鬼がカミングアウトする近未来のアメリカを描く「犠牲者」は現実的でシビア、
表題ともなっている「死の姉妹」の吸血鬼を高次元の存在として捉えて母性を
全面に出した作品などが印象深い。
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by sumika_meimu | 2006-01-27 23:46 | 快楽読書小倶楽部
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